プロ入り選手が8名。2010年秋の優勝決定戦に登場した早慶の戦士たちのその後がすごい
伊藤隼太と斎藤佑樹
2010年、東京六大学の主役は斎藤佑樹、大石達也、福井優也の”早大三羽ガラス”を擁した早稲田大だった。そしてその年、秋季リーグ優勝決定戦での対戦相手がライバル・慶應義塾大学。
東京六大学野球史に残る名勝負を繰り広げた両校の選手たちは大学野球を終えてもプロや社会人の舞台で活躍する選手が多い。
そこで今回は、2010年東京六大学を熱く盛り上げた、早稲田、慶應の両校の選手たちの進路を紹介するとともに、プロ入りを果たした選手の紹介をしたい。
■早稲田大
<プロ入り選手>
投手 福井優也(済美出身 広島東洋-東北楽天)
捕手 杉山翔大(東総工出身 中日-琉球ブルーオーシャンズ)
外野手 土生翔平(広島広陵出身 広島東洋)現広島東洋スコアラー
<社会人>
捕手 市丸大介(佐賀北出身 東芝)
内野手 松永弘樹(広島広陵出身 三菱重工広島)
内野手 宇高幸治(今治西出身 日本生命)
内野手 松本歩己(千葉経大附出身 日本通運)
内野手 後藤貴司(早稲田実業出身 日本製紙石巻)
内野手 大野大樹(早稲田実業出身 明治安田生命)2018年セガサミー補強選手
外野手 佐々木孝樹(早稲田実業出身 JR東日本)
外野手 山田敏貴(早稲田実業出身 JX-ENEOS)
外野手 地引雄貴(木更津総合出身 東京ガス)
■慶應大
<プロ入り選手>
投手 福谷浩司(愛知横須賀出身 中日)
外野手 伊藤隼太(中京大中京出身 阪神)
外野手 白村明弘(慶應義塾出身 北海道日本ハム)
<社会人>
投手 竹内大助(中京大中京出身 トヨタ自動車 ※現・慶應大助監督)
投手 仲井洋平(時習館出身 三菱自動車岡崎)
外野手 竹内一真(慶應義塾出身 明治安田生命)
外野手 山口尚記(慶應義塾出身 JX-ENEOS)
外野手 山中大地(土佐出身 四国銀行)
斎藤佑樹は1年春から、通算31勝を挙げ、六大学歴代9位となる323奪三振を記録。また1年時から全学年で大学日本代表にも選出された。4球団競合の末、北海道日本ハムに1位指名を受け入団。1年目には6勝を挙げ、2年目には開幕投手を務めた。怪我の影響もあり3年目の2013年から昨季まで7シーズンで4勝に留まっている。
2017年から高校、大学時代に慣れ親しんだ背番号を1に変更し再起奮闘中。
斎藤を上回る6球団競合で西武に入団した大石は1年目の4月に右肩を故障。怪我に苦しみながらもプロ在籍9年間で132試合に登板して5勝6敗8セーブ、12ホールド、防御率3.64を記録し昨シーズンオフに現役を引退。
2005年の高校生ドラフトで読売から4位指名を受けるも入団を拒否し、1年浪人の末、早稲田大に入学し斎藤、大石らと同期入部した福井は大学通算35試合に登板し、11勝3敗、防御率2.57の成績を残し外れ1位で、広島に入団。1年目にはデビュー戦で初勝利を挙げ、早大のドラ1投手で最多となる8勝を挙げた。18年オフに東北楽天にトレード移籍し、2019年4月10日には移籍後初勝利を挙げた。
捕手・内野手として活躍した杉山翔大は2012年ドラフトで中日に4位指名を受け入団。2015年はチームの捕手最多となる64試合に出場。翌2016年は104試合に出場しほとんどの試合でスタメンマスクをかぶった。2019年オフに戦力外通告を受け、今季から指導した沖縄の新設球団琉球ブルーオーシャンズに入団し、独立リーガーとして新たなスタートを切った。
広陵高出身で野村祐輔、小林誠司らとともに夏準優勝を経験した土生翔平は広島東洋に4位指名を受け入団。プロ通算7年で一軍公式戦には通算10試合出場にとどまり、2019年から広島東洋のスコアラーを務める。
福谷浩司は2012年ドラフトで中日に1位指名を受け入団。2014年シーズンはキャリアハイの72試合に出場し、2勝4敗、11セーブ、32H、34HPの好成績を残し、2015年のプレミア12の日本代表の一次候補に名を連ねた。昨シーズンは1試合登板にとどまる。
2011年ドラフトで阪神から1位指名を受けた伊藤隼太は昨季は自己最多の96試合に出場。今季も糸井、福留、近本の阪神の盤石な外野陣からレギュラー奪取を狙う。
2013年ドラフトで北海道日本ハムから6位指名を受けた白村明弘は、2年目の2015年シーズンには救援投手として50試合に登板。2019年には打者転向を決意。9月26日のオリックス戦で、9番・左翼手として野手としてスタメン出場を果たした。
2010年に活躍した両校の選手のうち、早稲田大からは5名、慶應大からは3名がプロ入りを果たした。その他の選手も強豪社会人チームの第一線で活躍する選手も多い。そして昨年のドラフトでは慶應大から、津留崎 大成(慶應義塾出身)、植田 将太(慶應義塾出身)、郡司 裕也(仙台育英出身)、柳町 達(慶應義塾出身)の4名がプロ入りを果たした。これからも両校から輩出される名選手たちの活躍に注目していきたい。
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