市立尼崎vs東洋大姫路
決着は延長12回!
1回裏 市立尼崎の1番・殿谷が先頭打者本塁打を放つ
1回に市立尼崎の1番・殿谷 小次郎(2年)が先頭打者本塁打を放ちスタートしたゲームは、2時間54分の大熱戦となった。
決着は延長12回。市立尼崎は先頭の飯田 泰成(2年)が出塁すると、一死後に代走の中井 拓(1年)が盗塁を成功させる。さらに東洋大姫路のキャッチャー・雜賀 大哉(2年)の悪送球で三塁まで進んだ。一死三塁となって6番・青田 翔一郎(2年)がセンターフライを放ち、中井が本塁に生還した。
一死三塁で青田に一度はスクイズのサインを出しながら結果は失敗に終わっていた市立尼崎の竹本 修監督はホッとした様子。一方の東洋大姫路の藤田 明彦監督は、この試合で当たっていた7番・谷尻 尚紀(2年)と8番・木森 陽太(2年)が後ろにいただけに、「満塁にはしたくなかった」と青田に対しては勝負を指示していた。その上でマウンドの西垣 彰太(2年)が、「三振を取りにいった」が、結果は外野にはじき返されてしまった。
この場面、勝負のポイントは先頭の飯田が出塁した際に、竹本監督が代走・中井のカードをきったこと。実は飯田は途中出場でファーストを守っていた。通常ならば同ポジションの控え選手の人数を考えると代えにくい状況だが、試合前のノックでは背番号16の成清 優(2年)が三人目のファーストとして守っており、すぐに13回の守りに備えて準備を始めた。つまり指揮官にとっては最も代走を出しやすい選手が出塁してくれたことが幸いしたということになる。
市立尼崎にとってもう一つ大きかったのは、前半に失点した後にエース・辻井 亮汰(2年)が立ち直ったこと。球数が100を超えた7回以降の6イニングはほぼ完璧なピッチング。「インコースの球で三振を取れたことが大きかった」と本人も自信になったことを明かした。
179球を投げての完投から連戦での準々決勝は報徳学園が相手。試合後、応援にかけつけた3年生から、「明日も頑張れ」と声をかけられていた。
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