Column

通算19本塁打、最速143キロの大型二刀流・前田銀治(三島南)が聖地で見せた潜在能力

2021.04.08

通算19本塁打、最速143キロの大型二刀流・前田銀治(三島南)が聖地で見せた潜在能力 | 高校野球ドットコム
前田銀治(三島南)

 鳥取城北相手に2対6で敗戦となったが、持ち前の守備力をもって善戦を繰り広げた21世紀枠・三島南。そのなかでも特に活躍していたのが3番に座った前田 銀治だった。

 鳥取城北の山木監督も警戒していたバッターの1人だったが、三島南・稲木監督も「試合でも広角に打っていましたが、非常に良い状態で戦えていたと思います」と前田を評価する。

 両軍の指揮官の注目していた前田は、打ってはライトへの三塁打など4打数2安打。9回にはマウンドに上がると、3点を失ったがものの最速143キロを計測。また走っても三塁までは11秒台、失敗はしたが、8回の盗塁は3.4秒前後と50メートル6.2秒の俊足も光る場面があった。

 「甲子園の雰囲気に5回まで緊張していましたが、6回から慣れてきたので、3、4打席目は自分らしかったと思います」と前田は甲子園ならではの空気を感じながらだったが、初の全国の舞台で結果を残したことに手ごたえを感じていた。

 足をあまり上げず、小さなテイクバックしっかりタイミングを合わせると、深い懐までボールを呼び込んで、鋭いスイングでボールを捉える。打席の中から風格を漂わせ、鋭い打球を飛ばしていた前田。ストレートに狙いを絞っていたとのことだが、全国の舞台で足跡はしっかりと残せた。

 「自分含めてチャンスで打てなかったのは課題です」とこれから取り組むべきものもはっきりした。前田は大学野球からプロへという夢を持つ。その夢を叶えるためにも選抜の経験を活かし、夏の甲子園に再び戻ってきたい。

(文=田中 裕毅

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.05

白山高元監督の“下剋上球児”再現はあるのか!? センバツ1勝の宇治山田商、2年生集団で東海大会準優勝の菰野など各ブロックの見所を紹介【2024夏・三重大会展望】

2024.07.05

大阪大会は京セラドーム大阪で6日に開幕、大阪桐蔭は14日、履正社は14日に初戦【2024夏の甲子園】

2024.07.05

6日兵庫大会が開幕!春夏8度甲子園出場の神港学園が登場【2024夏の甲子園】

2024.07.05

愛知大会は6日に1、2回戦!昨秋4強、21世紀枠推薦校の小牧南がリベンジの夏へ【2024夏の甲子園】

2024.07.04

「学校と地域に支えられて戦う」県内有数の進学校・磐田南(静岡)、“潔く”戦って最高の夏に【野球部訪問】

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.30

突然の病で右半身が麻痺した「天才野球少年」が迎える最後の夏 あきらめなかった甲子園出場の夢、「代打の一打席でもいいから……」

2024.07.05

白山高元監督の“下剋上球児”再現はあるのか!? センバツ1勝の宇治山田商、2年生集団で東海大会準優勝の菰野など各ブロックの見所を紹介【2024夏・三重大会展望】

2024.06.29

北海は道内29連勝なるか、東海大札幌VS札幌日大の強豪対決も、30日に札幌支部で代表決定戦【2024夏の甲子園】

2024.06.29

激戦区・愛知が開幕!ノーシードから4連覇狙う愛工大名電が17得点の圧勝発進、大府、愛知産大三河も初戦を突破【2024夏の甲子園】

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!