「日韓戦はいつも8回に動く」 韓国代表・李監督が明かす、8回の同点劇の裏側にあった覚悟
同点に盛り上がる韓国ナイン
9月6日、WBSC U-18ワールドカップ・スーパーラウンド・韓国戦に挑んだ侍ジャパンU-18日本代表。
初回、今大会初先発の佐々木朗希は二死二塁のピンチを作るも、4番・張を149キロのストレートで空振り三振。何とかピンチを脱した。しかし指先のマメの影響で佐々木は2回に緊急降板。2番手・西純矢にバトンタッチすると、得点圏にランナーを背負いながらも粘りの投球と味方の好守にも救われて韓国を抑える。
打線は初回に1番・森敬斗がヒットを足掛かりにチャンスを作るも、韓国の先発・蘇の前に点数を奪えない。だが、7回に3番・韮澤雄也と6番・宮城大弥がつないで得点のチャンスを作る。そして代打・熊田任洋と、8番・水上桂のタイムリーで2点を先取した。
7回まで韓国を無失点でまとめるも、8回に二死から日本がエラーで同点を許し、試合は延長戦へ。そして迎えた延長10回、2番・武岡龍世のライトオーバーのタイムリーで日本が2点を奪った。だが5番手・林優樹がエラーで1点を返されると、6番手・池田陽佑が犠牲フライを許しサヨナラ。4対5で日本が痛い敗戦を喫した。
一方、劇的勝利で決勝へ望みをつないだ韓国の李監督は試合後、「まずは選手が良く頑張ってくれたので、彼らをたたえたい。明日も試合があるので、しっかりと準備したいです」と選手たちへの称賛しつつ、すでに明日に向けて心の準備をしていた。
そして8回の同点の場面を振り返ってもらうと、あの場面は韓国にとっての勝負所だったことが分かった。
「韓日戦はいつも8回で動くんです。だから、私をはじめ選手たちもそこが山場だと思っていました。そうしたらやはり動きましたね。日本は良いチームでしたが、守備のミスがあったのは大きかったと思います」
思えば2006年のWBC、2008年の北京五輪、2009年のWBCは8回に試合が動き、韓国が逆転したり、勝ち越したりするケースが多くあった。勝負所をしっかりとモノにした韓国。一方、踏ん張りどころであと少し粘れなかった日本。昨年のアジアチャンピオンの意地と勝負勘が日本の歯車を狂わせたのだろう。
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