目に負担のかかる習慣をしていませんか
コンタクトレンズは使用期限を守る、レンズケアは丁寧に行うことを忘れずに
文部科学省が発表した令和元年度の学校保健統計速報によると、裸眼の視力が「1.0未満」の高校生は67.64%と過去最多となっています。およそ3人に2人は1.0未満の視力であるということ、そして運転免許をとるときに「眼鏡等」視力矯正が必要となる裸眼視力「0.7未満」の割合は56.38%とおよそ2人に1人は何らかの視力矯正が必要であるという調査報告が公表されています。
野球においてもボールをしっかりと見る、とらえるために視力矯正を行っている選手は少なくありません。特に激しく動くスポーツ選手はコンタクトレンズを使用することが多いと思いますが、適切な使い方と管理が目の健康を守ることにもつながります。
コンタクトレンズの取扱いについては眼科医の指導の下に、決められた使用期限、使用方法を守って使うようにしましょう。また野球は屋外でプレーするためどうしても土埃などが体につきやすく、汚れた手でコンタクトレンズを触ってしまうと、目の充血、痛み、異物感、目が渇く、涙が止まらないといった目のトラブルを引き起こす原因ともなります。
コンタクトレンズは手洗いをした清潔な手で扱い、管理や保管などは指導されたように行うこと。基本的なことですが、自分の目を守るためにもこのことをしっかり守って扱うようにしましょう。
また目に負担のかかる生活習慣を続けていないかについても振り返ってみましょう。特に目に影響を与えやすいのが長時間のスマホ使用です。特に目に近づけた状態で長く見続けていると、目の焦点をあわせるための筋肉が疲労してしまいます。さらに布団の中や暗い場所でのスマホ使用は画面の明るさによって脳が覚醒してしまい、入眠までに時間を要したり、熟睡を妨げたりする懸念があります。小さな画面をのぞき込むことによって首への負担は大きくなり、姿勢が崩れることによってプレーそのものにも影響を及ぼすことがあります。
スマホは便利である反面、アスリートは特にその使い方を見直す必要もあると思います。画面を長時間見続けるのではなく、適宜休憩をとることや遠くのものを見ることによって目の周囲にある筋肉を休ませるようにしましょう。またスマホを使うタイミングなども考慮し、就寝前ギリギリまで眺めるのではなく時間を決めておくようにすることなども目を守るためには大切であることを理解しましょう。
参考資料)令和元年度学校保健統計調査(速報値)の公表について_2.調査結果の概要(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/content/20191220-mxt_chousa01-000003265_9.pdf
文:西村 典子
球児必見の「セルフコンディショニングのススメ」も好評連載中!