森浦大輔は天理高、天理大と進んだ選手で初のドラフト指名となるか
森浦 大輔(天理高―天理大)
今年のドラフト会議では大学生に好投手が揃っている印象だ。競合が確実視されている早川 隆久(早稲田大)を筆頭に伊藤 大海(苫小牧駒大)、木澤 尚文(慶応大)、入江 大生(明治大)、鈴木 昭汰(法政大)、大道 温貴(八戸学院大)らが上位指名候補となっている。
ここに挙げた有力選手たちのように文句なしの上位候補とまでは言えないものの、実力派左腕として注目を集めているのが森浦 大輔(天理大)である。
阪神大学野球リーグに所属する天理大の在籍ということもあり、森浦の知名度は首都圏のリーグの選手と比べると、やや低いかもしれない。しかし、最速148キロのストレートにチェンジアップやスライダーを交える投球で打者を翻弄する姿は目を見張るものがある。
1年時には、大学選手権で大商大相手に9回完投16奪三振の好投を見せた。その試合では太田 光(現楽天)から4個、滝野 要(現中日)から1この三振も奪ったほど。左腕ということもあり、ドラフト上位で指名されたとしても驚きは多くない。
その森浦は天理高の出身だ。天理高は奈良県の名門高として知られており、甲子園でも春夏合計3度(春1度、夏2度)の優勝を誇っている。また、これまでにも多くのNPBプレーヤーを輩出しているのは周知の事実だろう。
古くは門田 博光(南海ほか)や鈴木 康友(巨人ほか)、現役プレーヤーでは西浦 直亨(ヤクルト)や中村 奨吾(ロッテ)が主力として活躍している。2018年ドラフト1位でオリックスへと入団した太田 椋も同校のOBだ。
そんな天理高は天理大の付属高だが、天理高から天理大へと進学し支配下ドラフトで指名された選手はひとりもいないのである。
天理大から支配下でドラフト指名されたのは小山 雄輝(2010年巨人4位)が最初だが、小山は愛知県の大府高出身だった。昨年広島から5位で指名された石原 貴規も創志学園高出身である。
はたして森浦は天理高、天理大と進んだ選手としては初めてのドラフト指名となるだろうか。
<天理大の出身者の支配下ドラフト指名選手>
小山 雄輝(大府高/2010年巨人4位)
石原 貴規(創志学園高/2019年広島5位)
(記事:勝田 聡)