次々と快打を連発する横浜DeNA1位・森敬斗(桐蔭学園出身)。第二段階は遊撃守備向上か
石川昂弥(東邦出身)と岡林勇希(菰野出身)
横浜DeNA1位の森敬斗(桐蔭学園出身)。将来の正遊撃手候補としてスタメン出場する毎日だ。
まず打撃のパフォーマンスは高卒1年目離れしている。体幹を鋭く使ったスイングで、低めのボールは角度がつけば本塁打が打てて、そして外角球に対して、無理せず、逆方向へ打ち返してヒットにできる。
高卒1年目の打者はプロの投手の威力のあるボールに押されてしまい、なかなか自分の打撃ができないまま終わるが、森にはそんな様子は見られない。2月の練習試合から快打を連発し、スタメン起用も多くなってきた。
そういう機会が増えたのは、昨夏の大会が終わっ手からの取り組みが大きい。高校日本代表入りした森を取材した時、こう語っていた。
「僕は7月に大会に負けてから木製バットでずっと練習をしていたので、木製バットの対応はできていました」
そして高校日本代表の首脳陣から「構え遅れ」をしないための打法を学んだ。
こうした積み重ねで打撃は先輩選手に負けない物を持っているが、肝心の守備では送球ミスが多く、時間はかかりそうだ。その一方で、投手返しがショートの森の前に転がり、右手でキャッチした森はそのままランニングスローをして、アウトにしてしまうプレーを見せた。
基礎などいろいろ固めるところはあるだろう。ただ抜群の身体能力で常人を超えるスーパープレーができてしまうところがこの選手の凄さ。
こうしたずば抜けた身体能力を活かせる守備技術を身につけられるか。遊撃手は身体能力の高さだけでは務まるポジションではないだけに、ぜひ数ヶ月、数年経って、見違えるほど守備がうまくなったと思わせるレベルアップを期待したい。
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