侍ジャパン大学代表候補選手強化合宿最終日 冬紅葉 踏みしめ さらなる挑戦へ
室内ブルペンでピッチングを行う早川 隆久(早稲田大2年・投手)
2019年夏に日本で開催される「第43回日米大学野球選手権」に臨む侍ジャパン大学代表チーム形成の第一歩となる愛媛県松山市の[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]開催「侍ジャパン大学代表候補選手強化合宿」。二泊三日の最終日となった12月3日(月)は、前夜から降りしきる雨に伴い屋外での練習は中止。野手陣は室内練習場でノック、ティーバッティング、フリーバッティングを4組に分かれ行い、投手陣は「フォームとリリースポイントを投げ込みで確認したかった」早川 隆久(早稲田大2年・左投左打・179センチ72キロ・木更津総合出身)を含む5投手がブルペンに入り、残る11人はトレーニングルームでウエイトトレーニングに汗を流した。
前日は「軽い練習」と生田 勉監督は述べていたものの、9時から始まった練習は実に濃密なものに。フリーバッティングでは多くの選手が強い打球を飛ばし、ノックでは谷口 英規・全日本大学野球連盟監督会幹事が前後左右に選手たちを走らせ、ウエイトトレーニングではお互いにコミュニケーションを取りながらメニューに取り組む姿が見られた。
そして11時すぎ、生田監督から「来年『東京五輪の候補選手として必ず日の丸を付けてアメリカと戦うんだ』という強い意志を持ってがんばってほしい」と、39選手に向けた熱いメッセージによって3日間に及んだ侍ジャパン大学代表候補選手強化合宿は終了した。
合宿中、キャプテン役として「僕は去年この合宿を経験しているので、(初参加選手の)緊張をほぐすためにグラウンドと宿舎でほぼ全員と会話するようにした」佐藤 都志也(東洋大3年・右投左打・180センチ77キロ・聖光学院出身)は、帰京前に改めて日米大学野球選手権へ向けての意気込みをこう語った。
「日米大学野球選手権は今年負け越した悔しさもあるし、来年は日本開催ということで負けられない。全勝する気持ちを持って経験者としてできることをサポートしたいです」
次の侍ジャパン大学代表活動は、春の各連盟大学リーグ戦と全日本大学野球選手権終了後の来夏・神奈川県平塚市での「侍ジャパン大学代表選考合宿」。50名程度のラージグループをここでは招集し、24名の登録が予定されている日米大学野球選手権への最終選考を行うことになる。
「冬紅葉 踏みしめ さらなる挑戦へ」
この3日間で冬の訪れが顕著になった愛媛県松山市での経験を踏まえ、彼らが冬を通じ一回りも二回りも大きくなって帰ってきてくれることを期待したい。
取材=寺下 友徳