小倉vs折尾
川内(小倉)
小倉、北九州市長杯の雪辱を果たす
シード校の折尾に、胸を借りる形となった伝統校・小倉。春先の公式戦では調子があがらなかったが、その象徴となったのは、5月1日・[stadium]桃園球場[/stadium]での北九州市長杯・折尾戦だった。
その時、小倉に立ちはだかったのは、折尾のエース・上原。ストレートは130キロ後半の球速帯だが、投球の大半は、キレのいいスライダー。その得意球を武器に、小倉打線を散発6安打完封と牛耳った。相対した小倉のエース・岡野は、毎回のように走者を背負い、四球や失策から粘れず、3点を失うという結果だった。
そして、今日の選手権2回戦は、全く逆の展開となった。その結果、小倉が雪辱を果たし、北部Fパートの決勝にコマを進めた。
初回、両チーム2安打を放つもあと1本が出ずに無得点。両エースの立ち上がりだが、上原は、ノビのあるスレートを渾身の思いで投げ込んだかと思えば、虚をつくスローボールを巧みに配球した。一方の岡野も、ストレートのノビと速さで勝負。折尾打線は、差し込まれゴロの山をきづいていった。
2回、小倉が上原をとらえる。一塁走者の川内が、送りバント等で三進し、垂水の左中間二塁打で先制点をあげた。その先制点で、岡野は力で押す投球を見せる。2回から5回まで三者凡退に抑え込んだ。
小倉打線は、さらに岡野を援護する。4回、前の試合で本塁打を放ち、好調継続中の川添がダメ押しとなる7点目を中越三塁打で叩き出した。
選手権前に、シード校のエースとして、バックネット裏の話題にものぼった折尾の上原だが、回を追うごとに球威がなくなり、甘い球を痛打された。本体の調子とはほど遠い感がした残念な結果となった。
オール公立校のFパート決勝は、15日の[stadium]筑豊緑地球場[/stadium]で小倉と鞍手戦となった。小倉監督は、小倉OBの牧村浩二氏、鞍手監督は、東筑OBの青野浩彦氏。北部伝統校のOB監督対決となり、互いに負けられぬ意地の一戦となった。
(文=トマス)