選手のために開催して欲しい。金光大阪・横井一裕監督が胸の内を明かす
横井一裕監督
昨夏は大阪桐蔭を破って準優勝。さらに秋はベスト4に進出するなど、大阪府内で大きな存在感を示す金光大阪。OBには吉見一起投手や陽川尚将選手もいるなど名実とも実力ある学校。春以降も注目校だが、今回のコロナウイルスの影響で2月末から活動を自粛中。学校が大阪府内の行政の方針を受け入れており、練習再開は4月8日の予定となってる。
「大ダメージです」と横井一裕監督は語りながら、グループLINEを駆使しながら選手に練習メニューなどを伝達。何とかコミュニケーションをとっているが、3月19日に学校行事で登校してきたのを最後に選手と直接会えていない状況。
そんな中、24日に春季大阪府大会の組み合わせが決定した。初戦では阿武野との対戦となるが、横井監督は春季大会についてこのように語る。
「前半で箕面学園や関大一さんといった強い学校と対戦できるのは良いと思いますが、今までにない形でメンバーを決めると思います」
練習再開は4月8日の予定で、大会開幕は4月18日。大会へのメンバー登録は4月17日までにしないといけないため、1週間程度で選手を見ないといけない。さすがにその期間では判断が難しいため、2月までの取り組み方なども考慮するなど、首脳陣と話し合って考える構想を語った。
しかし夏からシード権が大阪で導入されるため、開催されることになれば夏に大きな影響を及ぼすこととなる。だが、横井監督は選手ファーストの姿勢を示す。
「選手は春シーズンを無くしているので、そこの辺りをケアをしないといけないと思います。また選手にとっては一生に一度しかないですので、子どもの気持ちを考えるとやってやりたいです。ただ勝ち進むと実戦から遠のく選手も現れる。そうすると、勝つことを念頭にしていたところから乖離して戦うチームも出てくることと思います」
様々な思惑が交錯しそうな春季大会に向けて横井監督は、一冬の成長を見てきて新2年生の平野や新3年生の西村の活躍を期待していた。ただ感染状況を見て「4月からの学校も正直わからない」と不安を抱える。
横井監督を中心に金光大阪は春、そして夏をどう乗り越えていくのか。この逆境をどのように捉えて、過ごしていくのか。元気な姿をグラウンドで見られることを心待ちにしたい。
(記事=田中 裕毅)
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