Interview

二塁手は一番難しいポジション。春夏連覇経験者・中川卓也(早稲田大)が新ポジション挑戦を語る vol.2

2022.01.05

 早稲田大・中川 卓也内野手(大阪桐蔭出身)は、実に1つ1つのことを丁寧に行う。打撃、守備を見ると「洗練」という2文字が似合う。今年から二塁手へ転向となった。まだ転向したばかりとはいえ、小回りが利く。実にしなやかな動きを見せる。捕球練習の内容が非常に濃かった。

二塁手は一番難しいポジション。春夏連覇経験者・中川卓也(早稲田大)が新ポジション挑戦を語る vol.2 | 高校野球ドットコムあわせて読みたい 【対談】中川×蛭間
■vol.1
浦和学院との練習試合がカギとなった 大阪桐蔭春夏連覇の主将・中川卓也が振り返ったセンバツ連覇の裏側
■vol.2
負けを覚悟していた。大阪桐蔭春夏連覇主将が振り返る名門・浦和学院戦前の胸中
■vol.3
体張りました!高校時代から日本代表の中川卓也、蛭間拓哉(早稲田大)が振り返る日本代表で得たもの

二塁手は一番難しいポジション。春夏連覇経験者・中川卓也(早稲田大)が新ポジション挑戦を語る vol.2 | 高校野球ドットコムあわせて読みたい 中川卓也インタビュー
■vol.1

強く選手たちを引っ張る姿勢は大阪桐蔭時代と変わりなく。新主将・中川卓也(早稲田大)が貫くチーム改革

■vol.2

二塁手は一番難しいポジション。春夏連覇経験者・中川卓也(早稲田大)が新ポジション挑戦を語る

■vol.3

満足したシーズンは1度もない。ドラフトイヤーを迎えた中川卓也が目指すは首位打者獲得

二塁手は一番難しいポジション。春夏連覇経験者・中川卓也(早稲田大)が新ポジション挑戦を語る vol.2 | 高校野球ドットコムあわせて読みたい 蛭間拓哉インタビュー
■前編

4スタンス理論、大阪桐蔭との練習試合…世代屈指の強打者・蛭間拓哉の礎を築いた浦和学院時代

大阪桐蔭時代と変わりない姿勢でチームを引っ張る

二塁手は一番難しいポジション。春夏連覇経験者・中川卓也(早稲田大)が新ポジション挑戦を語る vol.2 | 高校野球ドットコム
代表候補合宿に参加する早稲田大・中川 卓也内野手(大阪桐蔭出身)

 スナップスローや、逆シングルで捕球して二塁へ送球することもあれば、逆シングルでボールをすくい上げて一塁へのスローや、一、二塁間の打球をグラブを伸ばして、回り込んでのスローと、あらゆる送球動作を用いて、練習を行っている。そこからノックに入っている。そのノックの前には投げ手が軽く投げたボールを捕球する練習も何パターンもあり、フットワークを鍛えている。中川はこの練習の意図について、こう説明をする。

 「今は4種類くらいやっています。ゴロ捕球は基本の姿勢の確認です。捕る姿勢の細かいところのこだわりもそうですし、ファウルゾーンで2つやっていた練習は、下半身強化のメニューなので、下半身を強化することによって目線をぶらさずにするためです。内野手で目線がぶれたら命取り。そこの目線をぶらさないために下半身を強化しないといけない。そういったことをミックスさせて、その後にノックして実戦でどう動けるのかを確認したりしています」

 こうした捕球練習は1時間にも及ぶ。

 中川は秋のシーズンに三塁手から二塁手へコンバートされた。これまで何度か守ることはあっても、本格転向は野球人生初。中川は二塁手の難しさをこう語る。

 「自分の中では内野で1番難しいポジションは二塁手だと思います。一から十まで覚えないといけないですし、やらないといけないことがいっぱいあります。でも、それをやりきった時には強いチームというか、個人としても強い選手になると思います。二塁手、遊撃手が確立できれば強いチームになると思うので、重大だなと思ってやっています」

 中川は大学では三塁手だったが、高校では2年生の時は一塁手、3年生の時は三塁手がメインで、遊撃手の根尾 昂(現中日内野手)がマウンドに上がる時には遊撃を守った。二塁手への転向で、内野全ポジションが守れることになる。22年の大学生は強打者や強打の捕手タイプが多いが、意外にも内野の全ポジションが守れる選手は少ない。大卒プロを狙う中川にとっては、この点に関して他の選手との差別化が図れる強みとなる。しかし、その目標を大きく実現させるためには、打撃成績を向上させることが不可欠になる。

 中川もこの点について強いこだわりを持っていた。

(記事:河嶋 宗一

二塁手は一番難しいポジション。春夏連覇経験者・中川卓也(早稲田大)が新ポジション挑戦を語る vol.2 | 高校野球ドットコム
リーグ戦での早稲田大・中川 卓也内野手(大阪桐蔭出身)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.24

秋田の組み合わせ決まる!明桜が初戦からいきなり金足農と対戦、初戦から秋春の王者対決【2024夏の甲子園】

2024.06.23

【宮城】24日に抽選会!仙台育英優位も、他校にも十分チャンスあり、ノーシード東北の抽選結果にも注目<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.18

今夏埼玉の注目野手18人! ドラフト1位級の花咲徳栄スラッガーを筆頭に浦和学院・昌平らに大型選手が揃う【埼玉注目野手リスト】

2024.06.18

昨夏甲子園出場の東海大星翔進路紹介!遊撃手は阪神、エースは専修大、主将はレギュラーとして大学選手権出場!

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.06.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在41地区が決定、長崎、高知、新潟、大分などでシードが決まる〈6月10日〉

2024.05.25

首都2部優勝の武蔵大の新入生に浦和学院の大型左腕、左の強打者、昌平の主軸打者など埼玉の強豪校の逸材が入部!

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.14

【福岡】九州国際大付は小倉商、東海大福岡は小倉南、春日は大川樟風、福岡大大濠は輝翔館と対戦【2024夏の甲子園】