横浜vs鹿児島情報
ニ木(鹿児島情報)
「調子が悪くても」鹿情報・二木
鹿児島情報の2年生、184㌢の長身エース・二木康太にとっては、全国レベルの力をまざまざと見せつけられたほろ苦い試合になった。
「テレビでしか見たことがない」横浜を相手に大勢の観客の目の前で自分の投球がどこまで通用するのかを試す千載一遇の好機だった。
「緊張する」ことは分かっていた。ブルペンでの調子はいつも通りだったが、先頭打者の宍倉和磨に2球目をセンターオーバーに持っていかれて、調子が狂った。県大会では制球の良さが印象深い好投手だったのが、この日は五回までに5四死球。
中でも変化球でほとんどストライクが取れず、苦し紛れにストライクを取りにいったボールを、試合巧者横浜が逃すはずもなく、ことごとく弾き返された。
「フォームがバラバラで、全然自分の投球ができなかった。横浜の打者は甘い球は逃さないし、粘り強かった」と振り返る。
五回まで127球投げて降板。11安打10失点と散々な出来だったが、収穫もあった。本来の調子からは程遠いボールしか投げられなかったが、二回には3者連続三振を取るなど、非凡なところもみせた。
「低めに丁寧に投げていれば、横浜の打者でも打ち取れる。どんなに調子が悪くても低めに投げられるような力をつけたい」と夏に向けて見えてきた課題を話していた。
(文=政純一郎)