成立学園vs都立紅葉川
どちらも譲らない1点
1回、都立紅葉川が一死一、二塁とすると、4番の舎川寛太(3年)がサード強襲のヒットを放ち、先制した。
1点のリードをもらった都立紅葉川の先発・磯田周(2年)だったが、なかなか制球が定まらない。四球を何度か与えるなどランナーを溜めてしまうが、バックに助けられ、3回までを何とか無失点に抑えた。
逆にチャンスを作りながらも、なかなかあと1本が出ない成立学園だったが、4回に一死二塁の同点の好機が訪れる。
都立紅葉川・磯田の高めに浮いた球を篠崎が打ち返し、同点に追いついた。しかし、後続が続かず勝ち越しとはならなかった。
両者、得点圏にランナーを進めるが、あと一歩が出ない展開が続いた。そして延長戦に突入する。
10回表、都立紅葉川は1番の淵上克己(3年)から始まる好打順であったが、成立学園・谷岡竜平(2年)の前にあっさり三者凡退となった。
その裏、途中出場の鈴村耀飛(3年)が二死から二塁打を放つ。続く木村良紀(3年)が四球を選び、一、二塁のサヨナラのチャンス。打席は4回にタイムリーを放っている篠崎悟(3年)。
打球はレフト前に転がると、二塁ランナー・鈴村が一気にホームへ戻ってくる。キャッチャーのタッチをかいくぐり、緊迫した試合の終止符を打った。
どちらのチームも誰かがミスをしても、誰かがカバーするといったチーム力の高さを感じた。それ故に1点が遠い試合となったのだろう。
(文=編集部)