Column

夏を乗り切る(2/2)

2012.08.01

 みなさん、こんにちは。ようやく梅雨も明け、暑い夏がやってきました。球児のみなさんは夏休みに入り、練習漬けの日々でしょうか。
 2008年8月にスタートした当コラムも、今月から5年目を迎えることとなりました。ありがとうございます。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

 先月と今月の2回シリーズで、『夏を乗り切る』をテーマにしています。今月は疲れを残さないための「たんぱく質摂取のタイミング」「水分補給のポイント」についてお話しします。

「たんぱく質補給」のタイミング

夏を乗り切る(2/2) | 高校野球ドットコム

たんぱく質を補食でも補おう

当然のことながら、運動(トレーニング)をすると筋肉は傷つきます。ですから、運動後はいかに早く筋肉を修復できるかがポイントになってきます。

筋肉の材料は…覚えていますよね?そう「たんぱく質」でしたね。では、摂取のタイミングはどうだったでしょうか。
ポイントになるのは「成長ホルモン」

成長ホルモンは、運動中~運動直後、就寝中に多く分泌されますから、その前にたんぱく質を摂取しておく必要があります。

日頃の食事(主菜:メインのおかずや副菜:小鉢)でしっかりと摂取するのはもちろんのこと。補食でも補いましょう。例えばチーズや牛乳、ヨーグルト、ゆで卵などを準備し補給するのもいいでしょう。(くれぐれも、衛生状態には注意しましょう)

ただし、たんぱく質はエネルギー源が十分な状態でないと筋肉の修復などの働きができません。必ず、主要なエネルギー源である炭水化物と一緒に(もしくは、摂取したのちに)たんぱく質を摂取するようにしましょう。

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栄養補給とともに大切な「水分補給」

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炎天下のこの時季に失いがちな栄養素に要注意

水分補給の重要性は、幾度となく出てきていますから「もう十分」という選手もいるでしょう。でも…「水分補給」と言ったって水分だけを補給するわけではありません。特に暑い夏は、運動中に失いがちなあれやこれも水分とともに摂取しましょう。

「あれやこれ」とは、当然のことながら栄養素。

まずは大切なのがナトリウム。たくさんの汗をかく時期です。ナトリウムが不足すると体内の水分の調整ができなくなるだけでなく、筋肉の収縮にも関わるため足がつることもあります。水分と一緒に補給したいですね。

また、エネルギー源である炭水化物(糖質と表記してあるものも)、筋肉の修復に欠かせないたんぱく質(アミノ酸)などを含んだ飲料もありますから、自分に合ったものを見つけて上手に摂取しましょう。

もちろん、食品からこまめに十分に摂取できる場合はスポーツ飲料などを用いなくても構いません。どちらにしても大切なのは「こまめに飲むこと」しっかり心がけていきたいですね。

あわせて休憩をしっかり摂ることも重要になってきます。少しでも摂取したものの消化吸収を促すためにも、現場で指導される皆さんは休憩時間の確保をお願いいたします。

また、栄養補給、水分補給のお声かけもよろしくお願いいたします。

暑い夏のトレーニングに欠かせないもの
「栄養補給」「水分補給」をうまく取り入れ、秋には負けない体を作りましょう!

■ 次回の栄養学一口コラムの公開は2012年09月01日予定です。お楽しみに!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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