開星(島根)編「破壊力抜群の打力を誇る島根県の強豪・開星のつながり!」
左から開星高校時代の白根 尚貴、糸原 健斗
開星高校といえば、白根 尚貴(福岡ソフトバンクホークス-横浜DeNAベイスターズ<2011年インタビュー>)や梶谷 隆幸(横浜DeNAベイスターズ<2016年インタビュー>)を筆頭に、破壊力抜群な打撃力を見せることで定評があるチームである。そんな、甲子園でも数多くのドラマを生み出してきた開星高校のつながりを見ていきたい。
山陰の雄 甲子園で上位進出を狙う
1924年に創立した開星。野球部は1988年に創部し、松江一時代の1993年夏に甲子園初出場を果たした。そこから春夏通算11回の出場を誇る島根の強豪校である。2010年夏、当時2年生だった白根と3年生の糸原 健斗を擁し仙台育英と対戦した。これが序盤から試合が揺れ動く、球史に残る激闘で、誰もが手に汗握る試合展開。最後は逆転サヨナラを信じて、糸原がレフトへ大飛球を放ったが、レフトの大ファインプレーに阻まれ、惜しくも敗れてしまった。
その後は2011年夏と2014年夏に出場し、2014年夏の初戦では、優勝校の大阪桐蔭から見事な先制攻撃で4点を先取。優位に進めていくかと思われたが打力に絶対の自信を持つ大阪桐蔭の猛攻により1点差で惜敗した。しかし優勝校の大阪桐蔭に引けを取らない打力は非常に印象深いものとなった。
開星高校は甲子園での上位進出はないものの島根大会、中国大会では毎年のように上位に名を連ねている。甲子園では勝ち星こそ少ないが、得点力は2000年以降の13試合で、1試合あたりの平均得点が約4点、そして完封されたことが一度もない。好投手が揃う場でこれだけの数字を残し、尚且つ0点で抑えられたことがないというのはすばらしい。
開星高校がある松江市の冬は過酷で、グランドも満足に使うことが出来ない。しかしそれを逆手に取り、冬場は週6回のウエイトトレーニングなど、徹底的なトレーニングで体を鍛え体重を増加させている。その結果がこれほどまでの打力につながっている。(野球部訪問前編・後編)
現在は、松江第一高校時代に前任の野々村 直通氏の教え子として甲子園に出場し、母校に赴任して野球部に戻ってきた際も、野々村氏と監督コーチという関係性を築いてきた山内 弘和監督が指揮を執っている。コーチ時代から練習メニューを作成していた山内監督は、新監督となった今でも手腕を発揮し強豪校という地位を確固たるものとしている。
昨年の夏は島根大会二回戦敗退と思うような結果が残せなかったが、秋は中国大会ベスト4.という結果を残し、春の選抜大会への切符を手にした。その原動力となったのは打線を牽引する瀬戸口 恵大選手だろう。開星は伝統的に冬のトレーニングで徹底的に体を鍛えることから、一冬超えた開星ナインの打力に注目だ。
[page_break:近年の卒業生を紹介]近年の卒業生を紹介
梶谷選手と白根選手、両プロ野球選手を筆頭に、毎年強打のチームを作り上げている開星高校。その他にもレベルが高く上のステージでも活躍する選手が多い。そんな先輩たちを見ていきたい。
■2007年卒
・梶谷 隆幸(横浜DeNAベイスターズ)
■2012年卒
・白根 尚貴(福岡ソフトバンクホークス-横浜DeNAベイスターズ)
・大畑 悠人 (ジェイプロジェクト-MJG島根)
■2015年
・金築 翔太(大阪体育大)
・宮川 公佑(東洋大)
・広江 亮太(広島経済大)
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