Column

強烈な負けず嫌いの奥川の恋女房・山瀬慎之助(星稜)。自慢の強肩とキャッチングで勝利に導く!

2019.08.29

 全国ナンバーワンピッチャーと評価される奥川恭伸とはかほく市立宇ノ気小学校時代からバッテリーを組んできた山瀬慎之助。そして宇ノ気中学校では奥川とともに全国制覇を経験し、星稜に進んでからも一緒に日本一を目指してきた。

 山瀬の持ち味は二塁送球1.8秒台を計測する強肩。次々と走者を刺し、チームを救ってきた。そんな山瀬の課題はキャッチングだった。1年秋、投手陣からキャッチングの拙さを指摘された。

 「本当に悔しくて、悔しくて、1年秋の大会が終わって、冬の期間はずっとキャッチングの練習をしてきました。一冬超えてから言われることはなくなりましたし、奥川からも言われなくなったので、上達したと思います」

 今となっては奥川の驚異的な奪三振ペースを成立させているのは、山瀬のキャッチング技術があってのものだ。それは際どいコースを高い確率でストライクに演出する、山瀬の高いフレーミング技術が奥川の持ち味を引き出しているからだろう。

 そんな山瀬の負けず嫌いの一面は主将になっても生きた。昨秋、明治神宮大会準優勝に終わり、このままでは甲子園で勝てないと危機感を露わにしていた山瀬はチームメイトとミーティングを行いながら結束を固めてきた。山瀬の努力は最後に実り、夏の甲子園準優勝につながった。

 代表に合流して、練習に参加したのは25日から。今では多くの投手陣とコミュニケーションを取りながら、遅れを取り戻している。そして26日の大学代表との壮行試合では9回表、絶妙な勝ち越しスクイズを決めた。結果は引き分けとなったが、いきなり大仕事をやってのけた。

 奥川と一緒に臨む世界大会。これまで日本が一度も手にしたことのない世界一を目指し、影でチームを支える。

(記事=河嶋 宗一

強烈な負けず嫌いの奥川の恋女房・山瀬慎之助(星稜)。自慢の強肩とキャッチングで勝利に導く! | 高校野球ドットコム関連記事はこちら!

佐々木朗希、奥川恭伸などが選出!侍ジャパンU-18代表20名の顔ぶれ


韓国で戦う高校日本代表の野手11人のストロングポイントを徹底分析!


山瀬慎之助が会心のスクイズで一時は勝ち越し 「フェアゾーンに気持ちで入れた」


高校日本代表、収穫のある引き分け 侍ジャパンU-18代表vs侍ジャパン大学代表をレポート!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.26

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.25

昨夏甲子園16強・北海の卒業生進路紹介!元巨人外野手の息子らが中央大、147キロ右腕は社会人へ

2024.06.26

【北北海道】旭川支部予選で、旭川実の151キロ右腕・田中が6回完全、11連続を含む15奪三振の快投【2024夏の甲子園】

2024.06.26

低反発バットなど関係ない!“飛距離モンスター”マーティン・キャメロン(東海大札幌) に大爆発の予感!

2024.06.26

【岩手】27日に抽選会!春6連覇の花巻東と、春準V・盛岡大附の「2強」が軸<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.26

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在41地区が決定、長崎、高知、新潟、大分などでシードが決まる〈6月10日〉

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.26

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!