観音寺一vs丸亀
高校通算44発・田中 大貴「だけじゃない」観音寺第一のタレントたち
3安打2打点をマークした観音寺第一の4番・道久 勇貴(2年)
四国現役高校生ナンバー1の44本塁打を放っている1番・田中 大貴(3年・遊撃手・右投右打・176センチ72キロ・三豊市立三野津中出身)の動向に注目が集まったこの一戦。ただし実際の試合では、昨秋は三本松を初戦で破った丸亀の健闘に苦しみながら7回裏に鋭い左翼線二塁打を放った田中以上に2人のタレントが輝きを放った。
1人目は左手尺骨骨折からの回復途上のため「守備中心での」(青野 靖監督)9番・中堅手でスタメンに入った三井 唱生(3年・右投両打・167センチ62キロ・三豊市立三野津中出身)。
にもかかわらず打席では2017年に千葉ロッテマリーンズに在籍したロエル・サントス(キューバ代表)のような「走り打ち」で2打席連続遊撃内野安打を記録。うち1本は一塁駆け抜け3秒75。「卒業後は就職で野球をしない」というのがなんとももったいない俊足ぶりだった。
もう1人は新チームからは田中の守る遊撃手に入る2年生4番・道久 勇貴(二塁手・右投右打・まんのう町立満濃中出身)。「支えになっている」田中からのアドバイスを受けた守備では安定した動きを見せ、打っても4打数3安打2打点。現在50メートル走6秒7のスピードとアジリティが増せば、最終学年では大型遊撃手として注目を集める存在となりそうだ。
かくして田中「だけじゃない」ところを示した観音寺第一。昨夏の県ベスト8を超えるためには三井や道久のようなタレントたちの出来がかぎを握りそうだ。
(レポート=寺下 友徳)