ロッテの98年世代には白星世代3位の種市と盗塁数トップの和田康士朗
高校時代の種市 篤暉
今年で高校を卒業して5年目を迎える98年世代の選手たち。高卒5年目といえば、大学に進学した選手たちがプロの世界に飛び込んでくる年でもある。今シーズンの大卒ルーキーといえば、阪神の佐藤 輝明や、東北楽天の早川 隆久らが注目を浴びるが、高卒入団組にもオリックス・山本 由伸や埼玉西武の今井 達也ら錚々たるメンツが揃う。
本記事では各球団の98年世代の選手たちをピックアップし、その現在地を見ていこう。今回は、昨シーズンパ・リーグ2位の千葉ロッテマリーンズだ。
少数精鋭の千葉ロッテの98年世代
現在、千葉ロッテマリーンズに在籍する98年世代の選手は以下の通り。
▼高卒5年目(2016年ドラフト)
種市 篤暉(八戸工大一・6位)
40試合 11勝8敗 2ホールド 201.2回 204奪三振 防御率3.84
和田 康士朗(小川・富山サンダーバーズ・育成1位)※2017年ドラフト
71試合 打率.203(59打数12安打) 0本塁打 0打点 23盗塁
▼大卒1年目(2020年ドラフト)
鈴木 昭汰(常総学院・法政大・1位)
小川 龍成(前橋育英・國學院大・3位)
小沼 健太(東総工・茨城アストロプラネッツ・育成2位)
佐藤 奨真(関東一・専修大・育成4位)
高卒で3位指名を受けた島 孝明(東海大市原望洋)が現役を引退したため、高卒組で残っているのは6位の種市 篤暉のみ。下位指名ながら早くに一軍デビューした種市は、ここまで通算11勝。これはオリックス・山本 由伸の21勝、埼玉西武・今井 達也の15勝に次ぐ数字だ。
さらに100回以上を投げた投手の中では阪神・才木 浩人の9.18に次ぐ奪三振率9.10をマークしている。昨年9月にトミー・ジョン手術を受けたため、残念ながら今シーズンは全休の見込み。来季以降の復活に期待がかかる。
BCリーグ。富山サンダーバーズでの1年を経て育成1位で入団した和田 康士朗は、昨シーズン支配下登録を勝ち取ると、71試合で23盗塁をマーク。通算盗塁数で一躍世代トップに躍り出た。打撃も年々力強さを増しており、競争の激しい外野レギュラーの座を狙う。
大卒組では1位の鈴木 昭汰、3位の小川 龍成の評価が高い。キャンプ、オープン戦でアピールに成功した鈴木は開幕ローテーション入りが濃厚。将来は種市 篤暉との左右のエースとして活躍が期待できる。守備力の高い小川は藤岡 裕大と遊撃の座を争っており、開幕スタメンの可能性すらある。
人数自体は6人とそこまで多くはないが、98年世代がチームの要として活躍するときが来るのは遠くなさそうだ。
(記事=林 龍也)