近江vs伊吹
今夏初登板の山田が圧巻の投球!近江が6回コールド勝ちで4強入りを果たす
今大会初登板となった山田陽翔(近江)
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<第104回全国高校野球選手権滋賀大会:近江10-0伊吹(6回コールド)>◇25日◇準々決勝◇オセアンBCスタジアム彦根
近江は主将で絶対的エースの山田 陽翔(3年)が先発で今大会初登板。初回から147キロをマークして2三振で三者凡退と最高の立ち上がりを見せる。
さらに3回表には自己最速タイの149キロをマーク。150キロの大台にはあと1キロ届かなかったが、「出すのは甲子園かなと思いました」と笑顔を見せた。
伊吹打線も果敢にバットを出していったが、「想像を絶するピッチャーで、変化球のキレが違うとバッターは言っていました」と野 村勇雄監督が言うように、この日の山田は高校生ではなかなか打てないような球を投げていた。140キロを超える直球に130キロ台のカットボールなど、一つ一つの球種のクオリティーが高いうえに簡単に的を絞らせない投球術も見せつけて相手を完全に圧倒。「春の近畿大会の大阪桐蔭戦よりも数段良かった」と多賀 章仁監督も称賛する内容だった。
6回2死まで1人の出塁も許さず、コールドゲームペースながら完全試合の期待感が高まっていた。しかし、代打の三星 厚喜(2年)に詰まった当たりながら遊撃への内野安打を許し、初めての出塁を許した。それでも「次のバッターを全力で抑えようと思いました」と気持ちを切り替え、次の打者を遊ゴロに打ち取った。
山田は6回を投げて、67球、1安打、9奪三振、無失点と圧巻の内容だったが、「球自体は良かったと思うんですけど、本調子じゃないなという感じもしていたので、これから投げていくにつれて調子を上げていきたいと思います」と山田は話しており、この日は7~8割の状態だったそうだ。次戦以降でこれ以上のパフォーマンスを見せてくれるのかと思うと末恐ろしさすら感じさせる。
近江打線は好投手の福井 希空(3年)に対して足技や犠打も上手く絡めて5回までに9得点。6回裏には2番手の北川 蒼人(1年)から6番・川元 ひなたがライトに本塁打を放ち、6回コールド勝ちを決めた。
山田が初登板してチーム状態も徐々に上がってきた近江。甲子園まで残り2勝に迫ったが、「先を見てしまうと、足元を掬われることになるので、まずは準決勝をしっかり勝ち切りたいと思います」と山田に気の緩みは見られない。春はあと一歩で届かなかった全国制覇に向けて、確実に歩みを進めている。
(取材=馬場 遼)