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創部12年の上野学園が快進撃!秋、春の悔しさを乗り越え創部初のベスト4へ! 

2019.07.23

  今年の東東京大会は波乱含みの大会となっている。22日でベスト4が出揃い。第1シードの都立小山台関東一以外のシード校はすべて敗退となった。ノーシードから勝ち上がったのは上野学園日大豊山の2校。どちらも春の一次予選敗退から力をつけ、強豪校を打ち破ったのも夏の大会の面白さだ。今回は上野学園について迫っていきたい。

上野学園が実力をつけてきた理由

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上野学園野球部

■どんな学校?

 948年に創立された上野学園。1949年に高校では日本で初めて音楽科が設置された学校としても有名だ。これまでは女子高として長い歴史を歩んできたが、2007年から男女共学となった。野球部の歴史はまだ浅い同校が快進撃を見せている。普段はつくば市で練習を行っている。

■2017年、東東京大会ベスト8!

 上野学園が近年、実力をつけてきたのは小川 貴智監督の存在がある。相模原総合出身の小川監督は、桜美林大準硬式野球部では主将を務めた。2013年秋から上野学園の監督に就任。小川監督は生徒としっかりと向き合う熱血漢の指導者で、また選手の個性を消さない指導も心掛け、また戦略班、肉体改造班、メンタル班、風紀班、美化班などを設け、組織力を高めてきた。そして2017年の東東京大会では日大一実践学園といった実力校を破り、ベスト8進出。準々決勝でも優勝した二松学舎大附に1対6と接戦を演じた。

 しかし秋、春とともに都大会を勝ち進めず苦しい期間を味わったが、この夏、エース・赤坂諒が覚醒を遂げた。

■快進撃の象徴・赤坂諒

  強豪校を次々と抑え込む最速151キロ右腕・赤坂諒。186センチ80キロと恵まれた体格を誇る剛腕は小川監督が見出した。軟式のブラックキラーズでは投手、外野手を兼任していた赤坂。

「その時から力強いボールを投げ込んでいました」と語る小川監督。それから入学から体重を10キロ増量し、ストレートの球速も130キロ前半から20キロ近くスピードアップさせた。またこの冬場は「投げる体力」をつけるために投げ込みを増やした。それが夏の活躍につなげている。

 東東京大会でノーシードのチームが頂点に立ったのは2013年の修徳が最後。次は曲者の都立小山台と対戦する。果たして悲願達成となるのか。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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